10.高校英語 関係副詞

さて、嫌いな人が多いこの単元、関係副詞です。
この単元が嫌われる理由の多くが、
・関係代名詞との違いって何よ?!
というところにあると思います。下の文を見てください。
This is the village which I was born.
この文。見た感じではOKに見えるかもしれませんが、そうではないんです。なぜか。今から詳しくまとめていきます。


1.まず2文に分けて考えてみましょう。
先程の文は、
This is the village.
I was born in the village.
この2文がくっついた形なんですね。
ここで思い出していただきたいのが、「主語や目的語ってなんだったかな」ということです。
まず主格の関係代名詞は簡単ですね。
He is the teacher.
He taught us English last year.
この2文をくっつけると、
He is the teacher who taught us English last year.
になります。この文において、関係詞whoはheと同じ。従って、関係詞以降の文で主語の役割を果たしている。なので主格の関係詞(後ろにVが続く)というわけですね。


2.目的格はどうだったか?
次にこの文を考えてみましょう。
He is the lady.
I met her at the party last Sunday.
くっつけると、
He is the lady whom I met at the party last Sunday.
となりますね。meetは「〜に会う」という意味の他動詞。つまりその直後に「〜」にあたる語が来るというわけです。従って、関係詞以降ではwhomが目的語(つまりthe lady)になるので、目的格(後ろにS+Vが続く)の関係代名詞となります。

ここまでは何となくお分かりかと思います。


3.目的語なの?副詞なの?
ではこの文ではどうでしょう。
I like soccer.
この文は主語S(I)、動詞V(like)、目的語O(soccer)で構成されている第3文型の文なんですね(文型を習っていなければ、「〜が」「〜を」「〜に」などの「〜」にあたる語を目的語と言うんだな、と思っておいてください。)
なので、もし
Soccer is a sport.
I like soccer.
この2文をくっつけるとしたら、目的格の関係代名詞whichを用いて、
Soccer is the sport which I like.
となるわけです。ならば先程の文。
This is the village.
I was born in the village.(✳︎)
この(✳︎)の文を考えてみましょう。


4.前置詞以降は…
先程の(✳︎)の文。まあ恐らくin the villageを関係詞に書き換えるんだな、というのはなんとなくお分かりかと思います。
I was born in the village.
この文の主語Sは(I)、動詞Vは(was born)、だからin the villageは…
目的語では無いんですね。みなさんお気づきでしょうか?前置詞以降はSVOCの要素には含まれません。
実はこれ、「この村で」→「産まれる」
というように、動詞を修飾していますよね?ということは副詞句なんです。
ここで「あれ、関係代名詞は主語(主格)と目的語(目的格)にはなったけど、副詞にはなったっけ?」
と考えることができればあとは早いんです。
ではどうするのか?


5.前置詞+which
1個目のやり方としては、今まで通り関係代名詞which=the villageとしてしまって、in the village=in whichの関係を作ってしまうことです。
This is the village in which I was born.
この場合whichをthatに書き換えることは出来ません。
ではもう一つのやり方とは何か?


6.関係副詞
そうなんです。それが今回の単元、関係副詞なんです。
先程のin which、なんとwhereに書き換えることができてしまうんです。
This is the village where I was born.
where:「この村の中で」→「産まれた」
これで完成なんです。先ほども書いたように、whereがすでにinのニュアンスを含んでいるため、in whereなどにする必要はありません。
ちなみに、このwhere以降はthe village、すなわち名詞を修飾しているので形容詞の文、形容詞節になります。


7.ちなみに関係副詞は…
今やったのが、先行詞が場所などを表す語(今回だとthe village)の時に使う関係副詞whereでした。
他にもいくつかあるので見ていきましょう。


8.先行詞が「時」を表す時に使う関係副詞when
私は私達が東京に行った日を覚えています。
I remember the day.
We went to Tokyo on the day.
つまりは重複部分、"on the day"を関係副詞にしてしまえば良いんです。今回は、「その日に」→「行った」になるので、「その日」をwhichにしてon whichにするか、それを関係副詞whenに書き換えるかの2パターンになります。
よって、
I remember the day (on which/when) we went to Tokyo.
となります。


9.先行詞が「理由」を表す時に使う関係副詞why①
これが私が昨日欠席した理由です。
この文を英作しましょう。
ということで、
This is the reason.
I was absent from school yesterday for it.
この2文をくっつけてしまいましょう。取り敢えず、
「この理由によって」→「休んだ」
なので、重複部分the reason(=it)をwhichに書き換えてしまいましょう。
今回の場合はこのようになります。
This is the reason for which I was absent from school yesterday.
ここまでの流れでもうお分かりかと思いますが、実はこのfor which、とあるものに書き換えられてしまうんです。


10.先行詞が「理由」を表す時に使う関係副詞why②
This is the reason for which I was absent from school yesterday.
実はこのfor which、関係副詞whyに書き換えられてしまうんですね。
よって、
This is the reason why I was absent from school yesterday.
となります。ちなみに、whyの先行詞はthe reasonになるので、省略しても構いません。
This is why I was absent from school yesterday.
これでもOKです。


11.先行詞が「手段」を表す時に使う関係副詞how
次の文を英作しましょう。
私はこのようにしてテストに受かりました。
今回、訳すべき内容は
私はこの方法でテストに受かった、ということですよね。つまりは、
This is the way.
I passed the test in it.
まあ今回も、共通部分the way(=it)をwhichにして、in whichとしてしまいましょう。
This is the way in which I passed the test.
こうなりますね。まあ今回はこのin which、howに書き換えることが出来るんです。ただしこれは注意が必要で、howを用いた場合はthe wayを用いてはいけないんです。またthe wayを書いた場合にはhowを用いてはいけません。
ということで、
This is how I passed the test.
となります。


まとめ
今回は関係副詞についてまとめさせていただきました。
とにかく今日抑えてもらいたいのは「関係副詞は形容詞節を導き、先行詞を修飾する。そしてその形容詞節の中では副詞か副詞句(名詞以外を修飾する)としての役割を果たす」
ということです。ただまずは慣れることが一番なので、たくさん例文を読んだりして覚えてください。
そして関係副詞の単元のテストでも、関係代名詞を使うひっかけ問題が出されることが多いです。
「この単元だから」ではなく「何故そうなるのか」をしっかりと理解するようにして下さい。
最後までご覧いただきありがとうございました!

AKNS116の英語部屋

主として英語の解説や、飛行機関係の豆知識をまとめています。

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