12.高校英語 分詞構文

今回まとめる分詞構文は高校2年生の単元になると思います。私立の中学校であれば中3で習うところもありますね。
ですがこの単元は苦手になる人が多い単元でもありますから、この記事を通して少しでもその苦手意識を減らしていただければ幸いです。


1.そもそも分詞構文って?
まずは1つ目のパターンです。この文があったとしましょう。
Because I am sick, I can't go out today.
これをすべての主語動詞、全て厳密に訳すとどうなるでしょうか?
こうなりますね。
私は病気なので、私は今日外出出来ません。
この文を聞いて、どう思いますか?


2.主語が2回出てきているから…
そうです!「私」、「私」ってしつこいですよね?ということは主語の出現は1回に抑えておきたいんです。でもどうやればいいでしょうか?
そのやり方がこうです。
①副詞節の接続詞を消す
②副詞節と主節の主語が同じなら副詞節の主語を消す
③動詞を分詞形にする
この手順をこれから詳しく書いていきます。


3.①副詞節の接続詞を消す
Because I am sick, I can't go out today.
まず副詞節とは何か。この文において、Because I am sickの部分って、go out、すなわち動詞を修飾していますよね?
(「私は病気なので」→「外出出来ない」なので)
したがって、Because I am sickの部分は副詞。副詞は副詞でもS+Vが隠れているっていうことは副詞の文、すなわちこれが副詞節です。
まず1つ目の手順。副詞節の接続詞、becauseを消します。
I am sick, I can't go out today.


4.②(場合によっては)副詞節の主語を消す
I am sick, I can't go out today.
この文の副詞節の主語は「I」、主節の主語も「I」、すなわちどちらも同じなので副詞節の主語を消します。違う場合には消さないでください(後で解説します)。
am sick, I can't go out today.


5.③副詞節の動詞を分詞形にする。
am sick, I can't go out today.
この文の副詞節の動詞はam。これを分詞形にします。amの分詞形は…aming!とか言わないで下さいね(笑)。
現在分詞の形はbeingですね。よって、
Being sick, I can't go out today.
これで完成です。意外と簡単ですね。
この文なら、
「病気なので私は今日外出出来ません。」となるので、別に不自然ではありませんよね。


6.副詞節に否定の表現がある場合
ではこの文はどうでしょう。
Because I don't know his address, I can't send him a letter.
この文を分詞構文にしてみましょう。接続詞becauseを消して、主語Iを消して…。あれ、notがありますね。
Doing not know his address, I can't send him a letter....?
残念ながらこうではありません。否定の表現がある場合は、それを分詞の前に持ってきてください。
よって、
Not knowing his address, I can't send him a letter.
となります。


今回は理由を表す分詞構文でした。ちなみに分詞構文は次の6つの意味を表すことができます。

1 原因、理由 becauseなど
Because I am sick, I can't go out today.
→Being sick, I can't go out today.

2 時 whenなど
When I was walking along the street, I came to see her.
→Walking along the street, I came to see her.

3 条件 if
If you turn to the right at the corner, you will be able to find the school.
→Turning to the right at the corner, you will be able to find the school.

4 譲歩 though, although
Although I was tired, I have to do my homework.
→Being tired, I have to do my homework.

5 付帯状況 〜しながら
その女の子は歌いながら木に座っていた。
The girl was sitting on the tree, singing songs.

6 結果 and(〜して、その結果〜する)
The train leaves Tokyo at 9am, and the train arrives in Osaka at 1pm.
→The train leaves Tokyo at 9am, arriving in Osaka at 1pm.


7.分詞構文のいろいろー①
1.副詞節が主節の文より過去のことを表す場合
Because I had left the key, I couldn't open the door.
副詞節は「鍵を置いてきたから」、主節は「ドアを開けられなかった」ですね。
この場合、副詞節で分詞形にすべきはleftではなく、haveの方です。
よって、
Having left the key, I couldn't open the door.
が答えになります。


8.分詞構文のいろいろー②
2.副詞節が受身形になっている場合
Because it is written in plain English, this book is easy to read.
副詞節は「この本は簡単な英語で書かれているので」、すなわち受身形の文ですね。やり方は基本同じです。
Being written in plain English, this book is easy to read.
これでもOKですが、受け身の文の場合、副詞節のbeingの部分は消してOKです。なので、
Written in plain English, this book is easy to read.
これの方がいいです。


次は、副詞節と主節で主語が違う場合です。


9.独立分詞構文
先ほど分詞構文を作る手順②で、「副詞節と主節の主語が同じ場合には副詞節の主語を消す」と言いました。では、主語が違う場合にはどうするのでしょう?
この文を例にとって考えてみましょう。
Because it is cold, I don't want to go out today.
(何故か例文にgo out系多いですけど気にしないでください笑)
この文の副詞節の主語は天気のitです。それに対して主節の主語はIですよね?この場合はどうすればいいのでしょうか。
簡単です。②の、副詞節の主語を消す手順を省いてください。
なので、副詞節の接続詞を消して、動詞を分詞形にするだけでOKです。
It being cold, I don't want to go out today.
これで完成です。
このように主節と分詞の意味上の主語が違う分詞構文を、独立分詞構文といいます。


10分詞を用いた表現ー①
ちなみに、with O Cの形で、OをCの状態で、という意味を表すこともできます。
例えば、
with his eyes closed→彼の目を閉じたまま
例文:He was sitting on the sofa with his eyes closed.
あれ、でも目は閉じるんだからclosingじゃないの?、と思われた方、そうなんです。目は確かに閉じるんですけど、目が自発的に閉じているわけではないですよね?脳とかの指令を受けて(私に生物の知識はあまりありません)閉じているわけですから、目は閉じさせられてる、受身なんですね。ですから、「腕を組んで」もwith one's arms folded.になります。
もちろんCがing系になることもありますが、これは沢山例文を読んで慣れるのが一番です。


11.分詞を用いた表現ー②
今から書くのは分詞を使った表現ですが、慣用的な表現以外はあまり使われないものになります。
Generally speaking:一般的に言うと
Frankly speaking:正直に言うと
Judging from〜:〜から判断すると
Considering〜:〜を考慮すると
Speaking of〜:〜といえば
According to 〜:〜によれば など
これらは暗記してしまってください。
例:Frankly speaking, I don't like curry and rice.
正直に言えば、私カレーが好きじゃないんだ。


いかがでしたでしょうか。この単元は慣れるまでが大変だと思いますが、慣れてしまえば点の取りやすい単元でもあります。てすので、高得点を取るためにも慣用表現のところは絶対に暗記してしまってください。そして口語的にはあまり使わないということを覚えておいてください。

最後までご覧いただき有難うございました!

AKNS116の英語部屋

主として英語の解説や、飛行機関係の豆知識をまとめています。

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